最近流行りのラグ、カーペットといえば、「シャギー」。シャギーとは、毛足の長い敷物のことです。私が中学生の頃、部屋にシャギーを敷いてもらっていましたので、私の好きな敷物のひとつでもあります。当時のものは、土足にも耐えうるような丈夫なナイロン製のシャギーカーペットでした。 しかし、最近では首を傾げたくなるような品質の品物が巷に出回っているようです。
皆さんが、よく知らずに「シャギーラグってこんなもの」と思って、使っておられるとしたら、カーペット伝道師として少し悲しいので、「シャギーの品格」というものに触れてみたいと思います。
皆さんが、よく知らずに「シャギーラグってこんなもの」と思って、使っておられるとしたら、カーペット伝道師として少し悲しいので、「シャギーの品格」というものに触れてみたいと思います。
まず、これをご覧ください。これはいわゆるふつうのループカーペットの断面図です。
ループ状になっているパイルは短いですが密度も高く、耐久性に富み、裏材もしっかりしているので、 カーペットの重要な役割である踏み心地や暖かさが保たれています。
一方、最近流行のシャギーというのはどういうものなのか。これ↓ です。
海底に生えている海草ではありません。シャギーの断面図です。
一般のループカーペットのパイルの長さが7~10mm程度であるのに対して、シャギーはその長さが25~50mmくらいあります。一方で、パイルの密度は、一般のカーペットと比べてかなり粗いのが特徴で、長いパイルを掻き分けると基布の部分がよく見えます。
デザインはシンプル、でもその毛足の長さゆえ、見た目の存在感があるのでこの数年はブームといっていいほど、人気があります。
で、ここからが「シャギーの品格」という本題に入るのですが、
ブームとなると、色々な品質の商品(悪いものも)がでてくるのが世の常。
ブームとなると、色々な品質の商品(悪いものも)がでてくるのが世の常。
つまり、安かろう悪かろう。ってやつです。
見た目にはあまり違いはわかりません。触ってみても、あまりわからないかもしれません。 しかし、実際に敷いて踏んでみれば、 わかります。薄っぺらで硬い床を踏んでいるのと変わらない感触。「踏み心地の良さ」をラグ、カーペットの最も重要な要素だと考えているカーペット伝道師の私としてはこれは許しがたいことなのです。
さて、何が違うのか? 上記のシャギーの断面図をもう一度ご覧ください。 基布の下に不織布や麻などの裏材(バッキング材)が使われてないのがわかると思います。 これがないから、上から体重をかけて踏みつけると、柔らかな素材のパイル部分は簡単に押しつぶされ、まるで床をそのまま踏みつけているかのように感じられるのです。
さて、それでは どうすれば踏み心地がよくなるのか??
その1. パイル糸の密度を上げる。
その2. パイル糸そのものを太くする。
その3. バッキング材をつけて強化する
その4. 長いパイル糸の間に、ループ状のパイルを挟みこむ。
そうなのです。シャギーだからと言って、踏み心地が薄っぺらというわけではないのです。その3、その4あたりを考慮したシャギーラグであれば、価格はそこそこ高くなるかもしれませんが、 手触りの良さ、見栄えの良さだけでなく、ラグ、カーペットとして本来あるべき、暖かさや踏み心地の良さを兼ね備えた「品格あるシャギー」と呼べるものが出来上がります。ぜひ、皆さんにはそういうものを使って頂きたいと思うのです。
繰り返しますが、手で触ってもその差はわからないかもしれません。なぜならシャギーのパイル素材には手触りのいいものが使われているケースが多いですから。 しかし、ラグ、カーペットは床に敷いて踏みつけるものなわけですから、踏みつけられることに耐えうる耐久性というのはやはり必要なものなのではないでしょうか。
余談になりますが、シャギーと言うと実は以前は、掃除がしにくそう。という理由であまり人気は無かったのです。 しかしながら、最近では、掃除機の性能もあがっていますし、あまりその辺は気にされなくなった方が多いようです。たしかに汚れや小さなゴミなどは長いパイル糸に隠れてほとんど目立ちませんから。 極端に几帳面でキレイ好きな方でなければオススメできる敷物です。
以上、シャギーを選ぶ際のご参考に。
余談になりますが、シャギーと言うと実は以前は、掃除がしにくそう。という理由であまり人気は無かったのです。 しかしながら、最近では、掃除機の性能もあがっていますし、あまりその辺は気にされなくなった方が多いようです。たしかに汚れや小さなゴミなどは長いパイル糸に隠れてほとんど目立ちませんから。 極端に几帳面でキレイ好きな方でなければオススメできる敷物です。
以上、シャギーを選ぶ際のご参考に。
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