前回・・・・「カーペットはどこで買うのがいいか?」というお話の結論として
「 専門家の意見を聞けるところで買いましょう。」と締めくくったのですが、
読者の方から、
「で、何を聞けばいいの? 専門家からどんな情報がもらえるの?」とのご質問を頂きました。
そうですよね、 カーペットに関する知識って世の中にあふれているわけじゃないから、
一般の方は、何を聞いていいのかすらお分かりにならない方が多いと思います。
そもそも、カーペットとラグってどう違うの?? とか、
カーペットを選ぶときのチェックポイントは何? とか、
それはそれで機を改めて、しっかりとご説明していきたいと思うのですが……
突然、話は変わりますが、 こんなご経験ありませんでしょうか?
病院での一幕、
実は先日、私の息子が盲腸になりまして、付き添っていった私がこの場面に遭遇しました。手術しますか? 薬で治しますか?って聞かれても。盲腸のことなど何も知らない私は「お任せします!」としか言えませんでした。
別にお医者様の悪口を言ってるわけじゃないので誤解しないでくださいね。
最近は、インフォームドコンセントだの、なんだのでお医者様も色々患者に説明しなきゃいけないから大変なんですね。
だから、それを否定しているわけではないのですが、「黙ってオレの言うことを信じろ!」と言ってもらったほうがいいと思う患者さんもいらっしゃるんじゃないかなと思ったわけです。
カーペット選びに関しても、同じようなことが言える。と考えています。
デザインのラグのように、デザイン性の強いものであれば 好みが大きく左右されるからできるだけ多くのデザインのものから 選びたいと思うのは当然でしょうが、無地のフラットなカーペットですと、パッと見た目にはどれも同じに見える。
これもあります、あれもあります。たくさんあります。なんでもあります。これも良いです。あれも良いです。お好きなものをお選びください。って言われると
「じゃあ、本当にいいのはどれなんだああああ!」って叫びたくなってしまうんじゃないかと。
そんなお客様に対して、それぞれの商品の特徴を事細かに説明する。
それがもっともまともなやり方なのでしょう。
ただ、
ココで私が思う大事なこと、それは、お客様にカーペットの知識をこと細かくお伝えして、カーペット博士になって頂くことが私の目的ではないということ。お客様は何らかの理由でカーペットを敷くことに興味を示されたわけですね。その理由は それぞれ違う。カーペット伝道師として大切なことは カーペットの知識をお伝えすることではなく、お客様の理由に応じていかに臨機応変に アドバイスができるかということだと思うのです。結果として、カーペットは敷かないほうがいいですよ。ってこともありうるのです。
たとえて言えば、
ちょっと頑固な店主のいる料理屋さんと同じ。 いろいろなアラカルトメニューがある一方で、 店主のオススメのA定食がば~んと示されていますよね。
これと同じ、 私は、私がいいと信じるものを A定食としてズバリとオススメすることが、カーペット伝道師としての使命だと考えているのです。
一種類だけでは偏りがあり過ぎるようなら、B定食、あるいはC定食をご提案し、その中から選んでもらうようにします。さらに、お気に召さない場合は、もう一歩突っ込んでアラカルトの中から好みのものを見つけ出すお手伝いをする。
これこそがあるべき姿、少なくとも、そういう形でカーペットを伝道する人間がいてもいいでしょう。
専門家から得られるもっとも重要な情報、それは専門家が自信をもって、これだと薦める物があることだと私は思うのであります。
一般的に商売として考えるならば、出来るだけ多くのお客様の要望に答えられるよう多くの種類を品揃えし、お客様どうぞお選びください。というのがいいんですよ。 でも、私は商売人であるまえに伝道師でありたいと思うから、
私の場合、A定食に当たるのがウールカーペットですのでウールカーペットの良さをまずはご説明します。それを押し付ける気持ちはありません。
こんな私の考え方が受け入れられない方が多くいらっしゃることも私は理解しています。 だからインターネットというツールが便利だと思うのです。深く付き合うこともできるし、適当に離れることもできる。 ゆるい関係も、深い関係も思うがままに。
最初の質問に戻りましょう。
「カーペット伝道師からはどんな知識を教えてもらえるのか。」
(答え)
1.必要のない専門知識は、お教えしません。
2.カーペット伝道師が心からオススメするものはこれだっていうことをお伝えいたします。
3.お客様の個々の状況をしっかりお聞きした上で、臨機応変なアドバイスをいたします。
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